なぜアタランタというチームが好きか

イタリア北部の主要都市ミラノから東に約60キロ行った所にベルガモという街がある。
人口は12万人ほどでの小都市であり、この街がイタリア旅行を普通にする人の旅程に組み込まれることはまずないだろう。
ミラノからベルガモの距離は東京から平塚の距離に相当する。
だが私はこれまで3度イタリアを訪問し、そのいずれもベルガモに宿泊した。というかベルガモ以外のイタリアの街で夜を明かしたことがない。
「そ、そうか」 と冷ややかな反応をしている方が
多数なのは承知しているがぜひその理由も読んでいただきたい。

ベルガモは他のほとんどのイタリアの街と同じく、
地元のサッカーチームがある。
チーム名はアタランタBC(ベルガモ・カルチョの略)。
ここまでくればピンと来る人もいるかもしれないが、2024年5月にUEFAヨーロッパリーグを優勝したチームである。

そう、私はこのサッカーチームのファンであり、このチームの試合を見るためにベルガモに行くのである。
イタリアのサッカーといえばほとんどの人が思い浮かべるのは日本人も在籍したミラン、インテル、ローマなどだろう。
いずれもミラノやローマなどイタリアを代表する大都市のクラブである。
なぜそういった有名なクラブではなくアタランタを、
しかも現地で観戦するほど好きなったのか。
そのきっかけについて軽くご紹介したい。

いまからちょうど7年前、ちょうど2018年の冬。
YouTubeで当時アタランタに在籍していた“イリチッチ”という選手のプレー集が偶然流れてきたのだ。
それはまさに衝撃的だった。
身長190センチオーバーの巨漢でありながらプレースタイルはテクニックで相手を翻弄するドリブラー。
強引にフィジカル勝負をするかと思ったら利き足の
左足振りぬき華麗なゴール、背が高いのにヘディングはあまりせずにあえて足元で勝負するという色んな意味で常識破りの選手だった。

私はサッカーしたことないくせに、自分と同じレフティーの選手にやたら親近感を持つ傾向があるので
すぐにその選手のファンになってしまった。
そこから毎週イリチッチ目当てでアタランタとかいうあまり知らないチームの試合を見始めた。
予想通りイリチッチは面白すぎた。面白いように点を取るし、なにしろ見ていてワクワクする。
しかし暫くしてあることに気づいた。
イリチッチは凄いが、それを演出する周りの監督や選手も凄くないか?と。
アタランタのホームスタジアムであるゲヴィス・スタジアムアタランタのホームスタジアムであるゲヴィス・スタジアム
当時10番だったパプゴメス、筋骨隆々を体現したサパタ、信じられない量の攻守の貢献をするゴゼンス、そしてなにより守備を重視するイタリアにあって、
あえて異端な攻撃的サッカーを選択する監督の
ガスペリーニ。

私がイリチッチに魅力を感じた「常識破り」という点は彼だけでなくチーム全体がそうであったのである。
その事実に気づいた時に私のサッカーファンとしての運命は決まったのである

執筆 HIKAHIKA
文責 Speakers Corner編集部

HIKAHIKA
熱狂的なアタランタファンとしてXのファンコミュニティーの管理人を務めるなど。アタランタの布教活動を積極的に行うだけでなく。
オフ会などファン同士の親睦にも寄与している。
このコラムは毎月第2・4金曜日に更新します。
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